私は古いものなんでも好きで色々集めてましたが、
以前京都に行った時、あるお店で見つけた古い振り袖、
お値段が結構したので躊躇しつつ、でもどうしても欲しくて、
次の日再び行ってとうとう買ってしまいました。









極彩色の華やかな笹の柄、
サイズは小さくて13、4歳用、
時代は明治大正かなというもので、
土地柄舞妓さんが身につけてたものかな~とか楽しく想像してました。

家に帰って和室にインテリアとして飾っていましたが、
なぜかうちの猫が、その着物の下から見上げながら激しく鳴くのです。
普段とても無口な猫なのに。


ところがそれからひと月の間に、
まさに我が家に嵐が吹き荒れました。


たまたま泊まりにきていた姑がその部屋で脳梗塞で倒れる、
子供が離婚、親代わりのおばの死。


それぞれに以前から原因の布石はあったとしても、
ひと月に凝集された事が不思議でした。


着物はお寺に収めました。








知り合いの呉服屋さんにこの話をすると、
着物は女の念が移りやすいから~ということで次の話をしてくれました。


あるお客さんが古着屋で見つけた、
作家ものの手描き友禅の訪問着。
観音様の図柄だったそうです。


えらく気に入って床の間にかけていると、連日夜中に目が覚めて、
ふと床の間を見ると、着物の横に白い影が立っている。


このお客さんがその後どうしたか、
着物がどうなったかはわかりません。


そもそも観音様の柄からして、
普通に着用できないものだろうし。


私の考えでは、
着物通の女性が死に装束としてあつらえた特別なものではと。


しかし高額なものだったので、
遺族がお棺に入れず転売したのでは…と。