友人の話

湖の傍にあるキャンプ場で、
キャンプファイヤーを楽しんでいた時のことだ。

歓談中に尿意を覚え、
トイレへと出かけた。






すっきりして帰ってくると、
自分の座っていた場所に誰かが腰を下ろしていた。

自分だった。

自分と同じ姿をした背中が、
皆の話を楽しそうに聞いている。





立ち竦んでいると、
仲間の一人が異変に気がついた。

スコップを手に取り、
座っている何かに向かい、
灰を一掬いして投げ付ける。

パッと姿が消えた。





誰もそこには座っていない。

他の仲間は一瞬驚いたが、

「あぁ、またか」

といった顔で話を再開した。

呆然とする彼に、
灰を投げた者が説明してくれた。

そこのキャンプ場では、
こういったことが結構な頻度で起こるのだという。

経験した仲間も結構いるが、
特に何もないから気にするなと言われたそうだ。