怪談とかじゃなくてリアルな話。

以前、何かのCMに出てた山の掃除人、
アルピニストの何とかって人がテレビで話してたことだが…。





エベレストとか本格的な登山になると、
道中にはたくさんの危険がある。


滑落、雪崩、クレバスとか色々あるが、
滑落では下まで落っこちても、
マレに助かっちゃう人がいるそうな。
登山途中、時々だが、
そういう人が助けを求めて手を振っているのが、
はるか下の方に見えることがあるらしい。


ところが、そこは険しい谷底だったり、
ヘリはおろか人も降りていけないような所。


じゃあどうするか。



遭難者がそこにいるのが見えている。
必死に助けを求めている。


でも、どうしようもない。


見なかったことにするんだそうである。


必死に手を振っていても、大声で叫んでいても、
気づかなかったことにするんだそうである。
助けられないから。


人が生きていて、その姿も見えるのに、
見殺しにするしかない。


必死になって手を振っていようが、叫んでいようが、
もうそれは『死人』なのだ。


って考えるとものすごくコワかったな。俺は。