冬の時期の話。

雪が降って来たんで、
せっかくだし夜中散歩に出た。



誰もいないし、寒くて仕方ないんだけど、
誰も踏んでない雪を踏み締めて歩くのが楽しくて、
フラフラ徘徊してた。
途中の神社で、
ふと初詣もしてないし寄るかな……と境内を覗いたら、
参道の真ん中に小学生くらいの女の子がいた。

白い着物…呼び方わからないけど、
白い着物で足の裾絞ってて、
手に金色の扇子?持った裸足の子。

楽しそうにヒラヒラ回って踊ってた。


余りに絵になるから、5分くらいか、
ちょっとだけ見てたんだけど、
俺に気づいてやめちゃった。

夜中だし不審者なのは間違いないので、
慌てて早足でそこから離れた。

でもよく考えれば夜中だし、
雪の中で裸足で踊ってる子なんていないよな?と神社へ戻ってみた。

参道には誰もいなくて、
雪を踏んだ跡なんてなかった。

で、朝同僚に話したら、
似たような女の子が、
やっぱり近くの違う神社で十年前くらいに目撃された話が聞けた。

怖いって言うより不思議な話かも。