おかっぱの日本人形が実家にあって、
その子は鶯を片手に乗せていた。

ある日、姉が修学旅行のお土産に、
白い蛇の小さな陶器の置物を買ってきた。


父が蛇年だったのと、
白い蛇は幸運のお守りだという事だったんだけど、
それを人形ケースの中に入れて飾っておいた。

ある日ふっと見ると、
人形の顔が変わっていた。





本当に激怒している顔。

しかも、
おかっぱ(正確には肩ぐらい)の髪がザンバラに伸びて、
白髪まで出ていた。

さすがに家族全員で怖くなっていたら、
父の夢にそのお人形が出てきて、

「蛇が鶯を狙っている、それが憎い」

と言ったらしい。

慌てて父が蛇の置物を除けたら、
人形の顔は元に戻ったけど、
髪は今もそのままです。

可愛いから良いのだけどね~。