友人の一家はそろってオカルト好きで、
家族でコックリさんをしたりするそうだ。

その友人が言うには、
コックリさんというのはそういう名の何かがいるのではなく、
一番手近の霊が呼び出されて、答えてくれる仕組みなんだとか。


そんないい加減なことで質問に答えられるものなのか、と思ったが、
案の定、答えられない場合もあるとのこと。

以下、その例として友人が語ってくれた話。

ある冬の日。

夕飯前に一家全員でコックリさんをしたのだが、
何を尋ねても

『しらない』
『わからない』

脈絡なく『おかあさん』の繰り返しで要領を得ない。


試しに名前と歳を尋ねてみると、
4歳の女の子であることが判明。
(名前は忘れてしまった。ごめん)

それ以外のことは何も判らず、
とりあえずお帰り頂いたそうな。

ただ、すぐに帰ってくれたわけではなく、
小さい子がぐずるように

『おかあさんどこ』
『いっしょに』

などの言葉を何度か示したという。

その翌日の新聞に、小さくではあるが、
前日のコックリさんと同名の4歳女児が、
交通事故で亡くなったという記事が出た。

友人宅からさほど遠くない交差点での事故で。

「そういえば、
救急車だかパトカーだかの音が少し聞こえていたかも」

とのこと。

偶然かもしれないし、
コックリさん自体信憑性がどうなのかわからないが、
友人の話を信じるとして、
『いっしょに』はお母さんに対してだったのか、
道連れ的な意味だったのか…
とちょっと考えてしまった。