学生のころ、凄く不思議な人と恋人だった。

目が大きくて、いつも目薬差してる。

で、視力がやたらいい。


恐ろしくいい。

最後尾から先生の黒板の走り書きを簡単に読破できるぐらい。

さらに、凄まじく絵が上手。

美術教師になったぐらい。



で、不思議な話に事欠かない。

ある日一緒に歩いてると、
「あ」と呟いて立ち止まったと思うと、
月を見上げて、じーっと止まった。

あんまり動かないので

「どうしたの?」

と聞くと、

「うん。月で蝶々が孵った。綺麗だったから見てた」

…正直、意味が判らなかったけど、
そのときは無理矢理理解しておいた。

最初はただの電波か言い訳と思った。

でも、ある日曜のデート中、一緒にご飯を食べてると、不意に

「A、危ない。右だ」

と呟いた。

で、聞いてみたら、

「Aが車で事故を起こしそうになってた。
でも平気。起きなかった。今謝ってる」

次の日、Aは、

「昨日事故起こしそうになっちゃってさー。
(事故の細かい描写中略)で、
ハンドル右に切って、ぎりぎり助かったー」

と言った。

彼の呟きと仄かな一致を見せた事に凄く驚いた。

極めつけが、九月のある日、
彼と部屋のベッドでいちゃついてると、
ウトウトしていた彼が飛び起きて、

「いかん、いかん。駄目。行くな。行くな。…クソ!」

と吐き捨てた。

驚いて私の眠気も覚め、上半身を起こすと、

「テレビ、テレビつけて。すぐ」。

テレビをつけると、数分後にニュース特番。

アメリカの貿易センタービルに飛行機が激突。

「まだ来る。…次は当たるなよ…」

と言った少し後に、二機目がビルに激突。

自分は二つの意味で呆然としてしまいました…

その他にもメルヘンな台詞を数々残してくれた彼ですが、
現在、青年海外協力隊として、海外の子供に美術を教えてます。

でも、メールでふと

『チョッと足にお肉が付いた感じがする』

とか、肉の増減を当てられるのは、
チョッと今でもビックリ…orz