前勤めてた病院での話。
夜中に巡回してたら、
二人部屋からうなり声が。
二人部屋の一人は入院したてで症状が重く、
全然意識ないおじさんA。
もう一人も時々弱くうなるだけで、
1ヶ月ずっと夢の中にいる寝たきりのおじいちゃんB。
Bさんがうなったのかな?と思い訪室すると、
寝たきりのはずのBさんのベッドが空。
えっ?と思って部屋を見回し、
巡らせた目が真後ろの開いたドアをとらえた時、
廊下の光を背にして立つガリガリのBさんが。
点滴抜いて左半身血まみれ。
あごが外れるくらい口を開いて、
目は前方斜め上を見てる。
えっえっなにこれ?と混乱してたらBさん、
「ぅうぅうううおおおーー!」
と雄叫びとともに、
両手を横に広げて倒れ込んできた。
突然のことに私は悲鳴を上げてしりもちをつき、
しかし覆い被さるBさんがケガしないように必死で抱きかかえながら、
必死にもがいて振り向いたら、
意識ないはずのAさんが首だけこっち向けて、
充血した目をカッと見開いて笑ってた。
もう吐いたわ。
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