仲のいい同僚が、いわゆる見える人。

霊とか透視？

私が彼女の能力を知ったのは、
部署も違ってあまり話したこともなかったころ。
会社で上司が具合が悪いと言いだしたときに、
勝手にこそこそ救急車を呼んでるのを見た。

大げさだし、嫌がらせしたいのかと思って、注意しようとしたら、
悲鳴が聞こえて上司が泡吹いて倒れてた。

救急車がすぐに来て、
上司は一命をとりとめて、
しばらくして仕事復帰もできた。





その同僚と部署が一緒になって、
見える体質だと教えてもらった。

本人は、いろんなニュースの犯人とか犯行の様子まで見えたり、
見たくないものも見えるから、しんどいらしい。

だから、私も敢えてその話題には触れないようにしてた。

同じ部署になって5年位経った時に、
私が失恋して相当参っていたときに

「必ずメガネかけた優しい男性と幸せになるよ」

と、一度だけ
その男の人の見た目や性格を面白おかしく話してくれたことがあった。

しばらくして、習い事を始め、女友だちができて、
その子の繋がりで出会った男性と付き合うことになった。

確かに同僚が言ってた男の人に特徴はにていたけど、
視力もよくメガネもかけていなかった。

聞いてた人とは違うなと思ったけど、
特に気にしていなかったし、忘れてた。

その彼ととんとん話で結婚が決まり、
一緒に住むことになったとき、
彼の荷物からメガネが8個でてきた。

一重まぶたで狐目なのがイヤで、
よくメガネをかけていたらしい。

私と会ったころに、
最初から隠さない方がいいと周りから言われて、
メガネをかけないようにしていたらしい。

とても似合うから、
かけたら？と私が言ったら、
凄く喜んで結婚式にもかけた。

式の当日、同僚が彼を見て

「ほらね」

と合図してきて、
あっと思い出した。

あの人は、ほんとに不思議。

その力で金儲けしたらと言ったら、
絶対イヤだと言ってた。

ボランティアならと、
ネットで占いみたいなことをしてたら、
ものすごい評判になって、
一日に百以上のメールが来はじめて、
対応できないと、今はやめてるみたい。